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Summary

一切無駄のない、整えられた美しい文体が特徴の中島敦。 彼の作品は、漢文調の格調高い端正な文体とユーモラスに語る独特の文体とが巧みに使い分けられています。 学生の頃に「山月記」を読まれた方も多いのではないでしょうか。人が虎になってしまうという伝奇的な物語が、重厚な文体に不思議なリアリティを伴って描かれている様は、今も沢山の読者を引き付けて離しません。 また、『弟子』『李陵』といった作品に描かれている人間観や世界観、そして格調高く美しい文章を、呻吟しながら書いたのではなく、渾々と湧き出るように書いたところに、彼の天才作家としての真骨頂があるではないでしょうか。 代表作以外にも隠れた傑作が数多く収録されています。通勤や移動の合間にも、文学史上に輝く綺羅星のような作品に触れられる当オーディオブックは、きっと感性にも豊かに響く、意義深い時間を届けてくれることでしょう。 魯の卞の游侠の徒、仲由、字は子路という者が、近頃賢者の噂も高い学匠・陬人孔丘を辱しめてくれようものと思い立った。似而非賢者何程のことやあらんと、蓬頭突鬢・垂冠・短後の衣という服装で、左手に雄鶏、右手に牡豚を引提げ、勢猛に、孔丘が家を指して出掛ける。鶏を揺り豚を奮い、嗷しい脣吻の音をもって、儒家の絃歌講誦の声を擾そうというのである。  けたたましい動物の叫びと共に眼を瞋らして跳び込んで来た青年と、圜冠句履緩くけつを帯びて几に凭った温顔の孔子との間に、問答が始まる。 「汝、何をか好む?」と孔子が聞く。 「我、長剣を好む。」と青年は昂然として言い放つ。  孔子は思わずニコリとした。青年の声や態度の中に、余りに稚気満々たる誇負を見たからである。血色のいい・眉の太い・眼のはっきりした・見るからに精悍そうな青年の顔には、しかし、どこか、愛すべき素直さがおのずと現れているように思われる。再び孔子が聞く。 「学はすなわちいかん?」 「学、豈、益あらんや。」もともとこれを言うのが目的なのだから、子路は勢込んで怒鳴るように答える……
©2022 PanRolling

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